2009年03月01日(日) [長年日記]
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なんか出たようですねえ。真の新宝島。今一般的に出回ってるのは、後年手塚が「こんな(自分以外の人間の手が入った)新宝島は自分の新宝島じゃねえ」といった感じで全面的に手直ししたものなので、当時のオリジナルのままの(原作者である酒井七馬の手が入ったままの)新宝島が出るのはこれが初っぽいです。
ですが、小野田は手塚ファンではありますが、手塚マニアではない(と思う)ので、とりあえず買う予定はありません。昔は、少なくともブラックジャック関連なら、なんでも買ってた、とかいう時期はありましたけど、どうにも商売色が強くなってきた時期に離れちゃいましたねえ。他の作家に新ブラックジャック(大半はヒドい有様の恥ずべき作品)を描かせたりとか、あのへんの時期のちょっと前あたりに。
そういえば今年は手塚生誕80周年とかで、フジテレビで新しいジャングル大帝を夏にやるっぽいですが……キャラデザがなあ。誰だこのヘッポコデザイナーは、と思ったら、ファイナルファンタジーで有名な天野喜孝でした。なんだかなあ。「独自解釈の手塚ワールド」なんて、基本的に誰も求めてないんだからやめればいいのに、なんでこういうのをやるんでしょうかね。手塚は、少なくとも「そのまんま」やるか、「完全にブチ壊して再構築する」か、どっちかじゃないと駄目だと思うんですけど。今回のアニメは『家族愛』『友情』『環境問題』をテーマにした完全オリジナルシナリオという事なので、どっちかというと「再構築」なんでしょうけど、どうも気配的に駄目っぽいような。見てないうちからこんな事を書くのもどうかと思いますが……。
なんにしても手塚のアニメは完全に「趣味」であって、いわゆるおエラい人に評価されるアニメーションとは並べられるものではないと小野田は考えています(それだから、おエラい宮崎駿に嫌われる)。手塚の本質は完全に純粋なエンターテインメントであって「面白ければなんでもアリ」だと思うのですが、そのカバーする範囲が物凄く広いので、「高尚なナニカ」と並べられる事がある、というだけですね(後年、あるいは時々、手塚は意識して高尚にしようとしていた気配を感じますが、それはまた別の話)。だから、今回のジャングル大帝は高尚っぽいですが、あんまり深く考えないで作った方が、それっぽいんじゃないでしょうかねえ(とか書くと語弊がある気がしますが)。
で、なんだっけ、なんか話の方向性が見えませんが、ちゃんと手塚を理解してアニメとか、なんか売る事を考えろ、と。新宝島は、まあ手塚はイヤがるでしょうけど、『新寶島』のオリジナル初版が500万とかいう状況は手塚的にもアレだと思うので、7980円でもいいんじゃないでしょうか、とか、そんなところで。読みづらくってすんません。読み返してみると、すげぇ偉そうな感じで書いてますが、気にしないでください(笑)