1. 99/9/23 『サンシャインクリエイション』

9月22日

  いよいよ明日はイベントに参加する日。その日ようやく刷り上がったサンプルをもらうことができた。ほんとは数日前にもらっていろいろ点検したかったところだけど、手違いなどあって今日になってしまった。だいたい印刷を頼む時に、『何日前
にサンプルをください』とも言わなかったのでこっちの落度でもある、今度から気
を付けよう。

 刷り上がった本を見る暇もなく小学校の時の友人に会う。『本作ったんだよー』な
んて話をしたらお客さん第一号になってくれた。ありがたや。

 家に帰ってからまじまじと本を見てみる。長い時間かけて作ってきたものが形になる充実感をたっぷり味わうことができた。表紙の色の出具合を気にしていた(印刷でピンクを出すのが難しいらしい)小野田ブルーに『それなりにでてる』と連絡をいれ、明日に備えて寝ることにする。

9月23日

 今日はイベントの日。なんだけど、よく考えたらディスプレイするためのポスター
や、今後の参考にするアンケートなどを作っていなかったのに気づく。少し早起きしてよかった。大急ぎでパソコンに向かい制作する。ポスターは間に合わないので、表紙をコンビニでカラー拡大コピーすることにきめる。本が何冊売れるかわからないけど、とりあえずアンケートを50部コピーしていざ出陣!

 本は印刷所から直接搬入にしたので軽装ででかける。途中の駅でブラックと落ち合い、池袋に乗り込む。サークル入場の時間まで余裕があったので、某バーガー店で鋭気を養うことにする。窓際の席にすわり通りをながめていると、キャリングカー(っていうのかな?)にダンボール(多分同人誌まんさいの)をくくりつけてサンシャイン方面に足早に歩いていく集団多数……。きっと同業者……っていうか絶対そうだろうな……。

  しばしくつろいだ後にサンシャインに向かう。ちょろっと迷ったけどなんとか会場
入りできた。自分の場所に行ってみるとちゃんと本が届いていた。さっそくカラーコ
ピーで簡素な飾り付けをして準備完了!売り子をやるのも初めてのことなので、年甲斐もなくどきどきする。

 開場前に2人くらいの人が『見せてください!』とやってきた。知らない人が本を吟味している間というのは、こちらとしても声はかけられないし、かたずをのんで見守るしかなく、なんか胃が痛くなる思いだ。開場前なので、おそらく本を売ってはいけない時間。ということで買ってくれる、くれないってのは気にしなくていいんだけど、特になにを言うわけでもなく本を戻して立ち去っていくのをみると、こちらとし
てはすごく気になるところだ……。いきなり批評されてもこまるのだけど。

 そうこうしている間に開場の時間になったようだ。『ただいまよりサンシャインクリエイションを始めます』というアナウンスが流れると、参加者のみなさんが拍手を始める。話は聞いたことがあったのであわてることなくいっしょに拍手する。いよいよ開場だ!

 とりあえず出だしはみなさん大手サークルやお目当てのサークルに直行しているようで、あまり見に来てくれる人がいなかったけど、徐々に見てくれる人の数も増えていった。だいたい1時間で平均10冊くらいのペースで売れていったようだ。

 それにしても気になるのは両隣のスペースのサークルが来ていないことだ。すぐ隣のサークルの所には宅急便で荷物が届けられているのに、サークルの人が来ていない。2時間経過したころにようやく両方とも来たけど、短時間売っただけですぐ撤収してしまったようだ。あれじゃあ参加費がもったいない気がするんだけどなぁ。なにか事情があるのかもしれないけど……。

 売っている合間に交代で場内を回ってみる。どこもそれなりの人手のようだ。コミケみたいに通路が満員電車並ってこともなくて、規模としてはこのくらいがちょうどいいかもしれないなぁ。

 そんなこんなで3時になり閉場。結局100部用意したうち44冊も売れました。見て行くだけの人はその2.5倍くらいいたけど、見てくれるだけでも嬉しいもんですね。長時間みてたのに買ってくれない人とかいると、『なにが気に入らなかったのかなぁ?』とか思っちゃいますけど……。この日は給料日直前だったというのもあり、誰も財布の紐が固かったというのもあったようです。たしかに僕らの本は一冊1,000円と少しお高いですが、それでも利益なんかほとんどないんですよ。

 というわけで、10冊売れればばんばんざいとか考えてた僕らの予想を上回る売上を見てメモルのファンって以外といるんだなぁと感じた1日でした。ちなみに買っていった人の男女費は、『9.5(男):0.5(女)』くらいでした。

 今回の反省点1:『ディスプレイを考える』
 今回の反省点2:『見本の本(カバーなどをした)を用意する』


 

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