H.O SOFTの『殺人事件』シリーズ第二弾。青森を中心とした北国で殺人事件が起こり、主人公の刑事がさまざまな陰謀に巻き込まれつつ事件を解決するというシナリオであったが、未完。
 前作の『宇宙』では、まだオープニングまでは作成する気合いがあったようだが、この作品に至っては、タイトル画面を作っただけで終わっている。
 バインダーにイベントリストやCGのラフなどをはさんで意気込んでいたまではいいのだが、どうやらそれらの周辺の作業をしているうちに飽きてしまい、結局作れなかったようだ。H.O SOFT最末期の作品。

 ただし、この『ナゾアオ』の名で親しまれたアドベンチャーゲームはH.O SOFTのメンバーの心に深く印象を残していたようで、プログラムスタッフであるHirochanの、ゲームメーカーへの就職時の持ちこみ作品である『空を見ていた男』というアドベンチャーゲームに、このゲームの多くのモチーフが取りこまれている。それを考えると、このナゾアオは『空を見ていた男』に昇華したと言え、このナゾアオがきっかけとなってHirochanがゲーム業界に入る事が出来た、と言う事も出来るわけだ。そうすると、このゲームのまた違った面が見えてくるかもしれない。
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