H.O SOFTの記念すべき第一作目の作品である。トップビュー型RPGで、戦闘はエンカウントのコマンド選択式。キャラクターの絵などは、初めての割には結構ちゃんと描いていて、凛々しいスライムの目などが特徴的。
 ただし、英語のスペルが無茶苦茶でほとんど間違っている。タイトルからして「MIDDLE STAR」の間違いだし、敵の名称に至っては「STAR DORAGON」「FAIYAR」「SRAIM」「KOBORUTO」と、なんと間違い率100%である。小学生だからといってこれは余りにもヒドイ。辞書くらい調べても良さそうなものだ(辞書に載ってないような単語が多いが)。

 ここで、当時のマニュアルから、ストーリーを抜粋しよう。

 ミドルスター……。
 人はこの星を神の星という、その理由はなぜか……。ある戦士はその事を町の人にきいてみた、「アウトバース」…その村にミドルスターがあるのだという……。
 今、あなたはそのアウトバースを目の前にしている、さあ、ミドルスターをさがしに行きましょう。

 素晴らしい文章であるというほか無い。一つ一つの文章は、やや稚拙であるが意味が通じる。しかし、通して読むとなぜこんなにも支離滅裂になるのか?芸術的である。
 ただし「アウトバース」という名称はおそらく「Outbirth」であり、曲解すれば「生命を無くした」というような意味になる。だとすれば、生命を無くした(死んだ)村にあるミドルスター……すなわち生命と、死との中間(Middle)をつなぐ星を手に入れる事で、アウトバースの生命がよみがえる、といった構図が成り立つ。これは言うまでも無く後付けの設定であるが、こうしてつじつまが合っているところに、才能の萌芽を感じる(か?)。
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